婦人科
婦人科について
当院の婦人科は一般婦人科外来と専門外来を設けています。
HPVワクチン接種希望の方はワクチン外来を受診してください。
一般婦人科外来について
1.診察内容
子宮筋腫、卵巣腫瘍などの婦人科良性疾患を中心に薬物療法から手術治療まで当院で対応しています。月経痛や月経異常、各種感染症検査、大阪市子宮がん検診を含む一般婦人科検診など幅広く対応いたします。
婦人科悪性腫瘍に対しては検査・診断は行っておりますが、治療に関しては一部を除き対応しておりません。当科で対応できない疾患に関しては周辺の医療機関と連携しておりますので、ご紹介させていただきます。
2.手術内容
術 式 | 適 応 |
---|---|
子宮鏡下手術 | 子宮内膜ポリープ、子宮粘膜下筋腫 |
開腹手術 | 子宮筋腫など子宮良性疾患、卵巣良性疾患 など |
腹腔鏡下手術 | 子宮筋腫など子宮良性疾患、卵巣良性疾患 など |
腟式手術 | 子宮脱を含む骨盤臓器脱疾患 など |
悪性疾患に対する手術治療は当院では対応していませんが、子宮頚部円錐切除術、子宮内膜組織検査などの診断は可能です。
外来受診の際にご相談ください。
婦人科専門外来について
1.専門外来の対象疾患
当院では一般婦人科外来とは別に3つの専門外来
① ウロギネ外来
② 思春期外来
③ 更年期外来
を設けています。
一般婦人科外来でも一部対応可能ですが、専門外来を設けることでより受診しやすい体制となっています。
2.専門外来の受診について
専門外来は完全予約制になります。
予約制にすることで、待ち時間など患者さんの負担を軽減し、スムーズな受診を実現できるものと考えております。ご理解とご協力をお願いします。
ウロギネ外来
1.ウロギネ外来とは
ウロギネ外来とは骨盤臓器脱を専門とした外来になります。ウロギネコロジー、英語ではUrogynecologyと書きます。
Urogynecologyとは「泌尿器科と婦人科の中の専門的な領域のひとつ」となります。
子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤、といった骨盤臓器脱や尿漏れなどの排尿障害を専門に治療する外来です。
よくある症状として「お風呂で体を洗っていると陰部にピンポン玉のようなものが触る」「股に何か挟まってるい感じがする」「何か下がってくる感じがする」「おしっこがしたいのに出づらい」などの症状があります。
基本的に良性の疾患ではありますが、治療する前に検査をすると子宮や卵巣にがんや卵巣のう腫など治療すべき疾患が偶然発見されることもあります。そのため当院では良性の疾患であっても、まずはしっかり検診も行った上で治療を開始させていただく方針にしています。
2.骨盤臓器脱の治療
患者様の症状や生活環境によって治療を提案させていただきます。
1)保存的治療
① 骨盤底筋体操の指導
② ペッサリーリング(腟内リング)
ペッサリーリングは長期間留置を行うと腟の炎症を引き起こし、出血症状などを伴うことがあります。
そのため、可能であればリングの自己着脱の指導を行います。
当院では自己着脱が容易なシリコン製のペッサリーリングも取り扱っています。

③ フェミクッション
体内に挿入したり留置するものではなく、外からクッションによって臓器を支える専用の下着です。
ペッサリーリングを希望されない方、またはペッサリーリングが適さない方に適しています。
手術前後の管理として使用することもあります。

④ 骨盤底サポーター
下着(ショーツ)の上から重ねて着用するサポーターです。
着脱しやすいのが特徴です。
手術前後の管理として使用することも可能です。

2)手術治療
① 腟式手術(腟形成術、腟閉鎖術、腟断端固定術、子宮全摘術など)
② TVM手術(腟式メッシュ手術)
③ 腹腔鏡下・ロボット支援下仙骨腟固定術
手術内容は患者様の病状によって相談の上決定します。手術を無理に勧めることは致しませんので、気軽にご相談ください。
手術は骨盤臓器脱手術を専門とする手術経験豊富な医師により行います。
思春期外来
1.思春期外来とは
思春期外来は小学生~高校生、主に10代女性を対象とした婦人科専門外来です。
月経痛が強くて通学・学習に支障が出ている、月経量が多い、月経が来ない、など月経に関連した気になる症状があればまずは相談してください。
原則内診による診察は行いません。
(感染症など内診が診断治療上必要とされる場合は、ご相談の上行う場合があります)
何でも相談できる「かかりつけ婦人科医」を早いうちからもつことをお勧めします。
「こども医療証」をご持参の上、受診してください。

更年期外来
1.更年期外来とは
更年期外来は、主に、40~50代の更年期症状にお悩みの方を対象とした外来です。
更年期・更年期障害とは閉経前の5年間と閉経後の5年間を併せた10年間を指し、概ね45歳~55歳の方があてはまります。
この時期に現れる症状のうち、原因となる疾患がなく、日常生活に支障を来すものを更年期障害といいます。顔のほてりや発汗、めまい、肩こり、頭痛、疲れやすさ、イライラなどその症状は多彩です。

更年期は、女性ホルモンの低下や加齢による身体面の他に、家庭や職場などの環境面、それらに伴う精神面の大きな変化を受ける時期です。当院の更年期外来は、「今もそしてこれから先の人生も大切にするためにできること」を共に考え、実践していきます。
2.更年期外来で行うこと(一般的な診察の流れ)
① 婦人科を初めて受ける方向けの問診表の他、現在感じている症状についての問診表を記入していただきます。
② 現在の状態を評価するために、婦人科で一般的に行う診察(子宮頸部及び体部細胞診やエコーなど)をまず行います。
③ 閉経後は高脂血症や骨粗鬆症などの疾患が増えてきます。これらは、すぐに自覚できるものではありませんが、将来への影響を考慮して、血液検査や骨密度検査なども行います。
④ 更年期障害の治療を考える上で、原因となるような疾患がないかを確認することはとても重要です。症状により、他の診療科への受診をお勧めすることもあります。
⑤ 各種の検査結果を確認、既往歴なども考慮し、治療を検討していきます。ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬などを症状に合わせて処方し、定期的に通院いただくことで、症状の緩和を図ります。
3.更年期外来で使用する薬剤
<ホルモン補充療法(HRT)>
女性ホルモンの低下により起こる症状を、ホルモンを補充することで改善しようとするものです。
更年期症状の全てを改善するわけではありませんが、のぼせやほてりに対して高い効果が期待できます。飲み薬のほか、貼り薬、塗り薬などがあります。


処方薬を一部抜粋
<漢方薬>
婦人科でよく使われる当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸を中心に、症状や体質などを考慮の上、処方します。西洋薬と比較すると、すぐに効果が現れるよりも服用して徐々に実感できることが多いです。
<プラセンタ注射(メルスモン)>
胎盤から抽出されたアミノ酸を含む注射剤です。更年期障害の諸症状緩和に効果があるとされています。効果を得るためには週に1回の通院が必要になります。注射を実施後は献血が不可となりますのでご注意下さい。

HPVワクチン外来
接種の申し込みについて
予約センター(06-6585-2729)までお電話ください。
2日前(同じ週の火曜日)12時までの予約が必要です。
当院ではHPVワクチンは、9価ワクチン(シルガード)を採用しています。
接種を希望される方は
お電話でご予約ください


- ワクチン外来は木曜の午後(13、14、15時)です。
- 希望日の2日前(同じ週の火曜日)12時までの予約が必要です。
接種費用について
公費助成
2025年度の公費助成(原則自己負担なし)対象者
今年度12歳〜16歳になる方。
小学校6年制〜高校1年生相当の女子(2009年4月2日〜2014年4月1日生まれ/標準的な接種時期は中学校1年生)
なお、2024年度中に接種完了できなかった方へ経過措置が設けられています。
17歳~28歳になる方(1997年4月2日~2009年4月1日生まれ)で(2022年4月1日~2025年3月31日、キャッチアップ接種期間中)に1回以上接種している方は、2026年3月31日まで公費で接種を受けることが可能です。
自費診療
初回は、28,600円(面談料3,300円込み)です。
2、3回目は、25,300円です。
来院時のご注意
- 未成年の方は、保護者の方と母子手帳持参の上、ご来院ください。
- 問診表を記入していただきます。
- 医師による説明を行い、接種可能と判断された方の同意を得てワクチンを接種します。
- ワクチンを接種後、院内で30分ほど休んだ後、帰宅となります。
- 初回は来院から帰宅までに1時間半程度かかります。
接種後のご注意
- 接種後の注意事項に留意してお過ごしください。
- 疼痛や発赤など気になる症状があれば、ご相談ください。
- 初回から2ヶ月後に2回目、6ヶ月後に3回目を接種します。
子宮頸癌・HPVワクチン Q&A
- Q.子宮頸癌の原因は?
-
A. 主にHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が続くことで、細胞が癌化して起こります。
HPVは、ほとんど性交渉で感染し、性交渉の経験のある人なら、80%以上の人が一生に一度は感染すると言われています。
また、HPVは、200種類以上の種類があり、子宮頸癌の発生に関するタイプは、16,18,31,33,45,52,58が約90%を占めています。 - Q.子宮頸癌の症状は?
-
A. 不正出血、性交渉後の出血、腹痛などですが、初期は無症状であることも多いです。
- Q.HPVワクチンを接種するメリットは?
-
A. HPVの中でも、子宮頸癌や外陰、腟の腫瘍になりやすいタイプの感染を予防します。
当院では、尖圭コンジローマ(腟や肛門の周囲にできる良性の腫瘍)になりやすいタイプの感染も予防する9価ワクチン(シルガード9)の接種を行っています。 - Q.接種の方法は?
-
A. 初回接種、2ヶ月後、6ヶ月後の計3回、上腕への筋肉注射による接種を行います。
※9歳以上15歳未満の方は、初回接種と、6~12ヶ月後の2回接種も可能です。 - Q.副反応(ワクチン接種との因果関係が否定しきれない症状のこと)はどんなものがある?
-
A. このワクチンを接種すると、接種後1~15日目までに副反応として主に、下記の様な症状が起こります。
注射部位の副反応:疼痛(90%)腫脹、紅斑(40%)
全身性:頭痛(15%)、発熱(5%)、悪心(4%))
※数日で自然におさまることが多いですが、気になる症状があれば、まずは当院にご相談ください。
症状により、専門機関にご紹介致します。 - Q.HPVワクチンを接種するには?
-
A. 木曜日のワクチン外来を予約の上、来院して下さい。
ワクチンについての説明を受けていただき、医師が接種可能かを判断した後、ワクチンの接種を行います。
※当日接種できない場合があります
ワクチン接種後は、副反応の判定のため、院内で30分程度休んでいただき、問題なければ帰宅となります。 - Q.接種の費用は?
-
A. 初回は、28,600円(面談料3,300円込み)です。2、3回目は、各25,300円です。
※接種の有無に関わらず、初回受診時は、面談料をお支払いいただきます。
定期接種対象(小学校6年生~高校1年生に相当する女子)の方は、公費で接種が可能です。
※2025年3月末までは、キャッチアップ接種の方(1997年4月2日から2008年4月1日生まれの女性)も公費で接種が可能です。 - Q.ワクチン接種後は、検診を受けなくてもいい?
-
A. ワクチンを接種しても、子宮頸癌を100%予防できるわけではありません。
20歳からは、2年に1回の子宮癌検診を勧めています。
また、検診を受けていても、不正出血などがあれば、早めに受診しましょう。

婦人科の外来担当表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
婦人科 一般 | 午前 9:00 | 11:00 | 塚原 稚香子 | 中川 美生 | 塚原 稚香子 | 中川 美生 | 中川 美生 |
午後 13:00 | 15:00 | 塚原 稚香子 | ー | 塚原 稚香子 | 中川 美生 | 中川 美生 | |
専門外来 (予約のみ) | 午後 13:30 | 15:30 | 担当医 ウロギネ外来 | 4,5,6月予約分 担当医 (13:00〜15:30) ワクチン外来 | 担当医 思春期外来 | 3月までの予約分 担当医 (13:00〜15:30) ワクチン外来 | 担当医 更年期外来 |
- 青字は専門診療科目、赤字は再診予約の方のみとなっております。
- 赤マス(-印)の日は休診日です。
- HPVワクチン外来は、予約が必要です。詳しくは、婦人科をご確認ください。
- 全診療科で予約診療制度を導入しています。
- 初診・再診に関わらず、予約センターにて診療予約が可能です。
(予約センター直通電話番号:06-6585-2729) - 都合により、休診または代診となる場合があります。ご了承ください。
婦人科 医師紹介

- 婦人科
- 骨盤臓器脱
- 腹腔鏡手術
- ロボット手術
- 日本産科婦人科学会専門医・指導医
- 日本産科婦人科内視鏡学会 技術認定医(腹腔鏡)
- 日本内視鏡外科学会 技術認定医(産科婦人科)
- ダビンチサージカルシステム認定医(Si・Xi)
- ダビンチサージカルシステムプロクター認定医
- ダビンチサージカルシステムメンター認定医
- 母体保護法指定医
- 日本産科婦人科学会
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- 日本婦人科ロボット手術学会
- 日本ロボット外科学会
- 日本女性医学学会
- 日本女性骨盤底医学会
- 日本骨盤臓器脱手術学会
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- 日本産科婦人科学会専門医
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- 日本肉腫学会認定医
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- 日本肉腫学会
- 日本臨床細胞学会
- 日本周産期・新生児医学会