耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科について
耳・鼻・のどに関する幅広い疾患に対応しており、なかでも経鼻内視鏡手術を中心とした専門的な治療を行っています。経鼻内視鏡手術に限らず、さまざまな日帰り手術にも対応しています。
耳鼻咽喉科の特徴
内視鏡を用いた鼻副鼻腔の手術に力を入れており、安全でご負担の少ない治療を提供することを心がけています。お薬の治療などでなかなか症状が軽快しないアレルギー性鼻炎、鼻副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症に対する経鼻内視鏡手術について特に力をいれております。
2023年度より、日本鼻科学会から鼻科手術認可研修施設の認定を受け、三重大学准教授の小林正佳先生を招請し、ご指導いただきながらより正確で安全な経鼻内視鏡手術を追及しています。
2024年度からは、すべての副鼻腔手術にナビゲーションシステムを導入し、より安全で正確な手術を行っています。
これは、手術中にCT画像などをもとに、手術器具の位置をリアルタイムで表示する医療機器です。

カーナビのように、今どこを操作しているのかを三次元で確認できるため、複雑な鼻の奥の構造や重要な血管・神経の位置を把握しながら、より安全で正確な手術が可能になります。
特に、再発や癒着などで解剖がわかりにくくなっている場合や、脳や眼の近くの操作では、このシステムが大きな助けになります。
喉頭全摘出術を受けられ、声を失われた方が良好なシャント発声を獲得するためのボイスプロステーシス留置術と術後管理・治療も積極的に行っています。
参考サイト
お仕事やご家庭の都合で、入院が必要でも短期間で治療を終えたいとお考えの方も多いと思います。当科では手術による負担を最小限にし、患者さんの生活に配慮しながら、できるだけ短期間入院での治療も行っております。
当院には日帰り手術センターがありますので、全身麻酔で行う手術治療でも患者さんの希望があれば日帰りもしくは一泊での手術を行っています。
ただし、患者さんの来院にかかる時間、ご年齢、そのほかに重い病気をお持ちの方には1泊から数日の入院を勧めております。
日帰り・一泊入院手術の具体例
- 小児の滲出性中耳炎に対する鼓膜チューブ留置術
- 慢性鼻副鼻腔炎に対する経鼻内視鏡手術
- 鼻中隔弯曲症に対する鼻中隔湾曲矯正術
- 慢性中耳炎に対する鼓膜閉鎖術
- 声帯ポリープに対する切除術
耳鼻咽喉科の対象疾患
鼻疾患
- アレルギー性鼻炎
- 慢性鼻副鼻腔炎
- 好酸球性鼻副鼻腔炎
- 真菌性鼻副鼻腔炎
- 鼻副鼻腔嚢胞
- 鼻中隔弯曲症
- 歯性上顎洞炎
- 鼻ポリープ
- 嗅覚障
咽喉頭疾患
- 急性咽喉頭炎/li>
- 扁桃炎
- 声帯ポリープ、声帯浮腫、声帯結節
- 嚥下障害
耳疾患
- 中耳炎(急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎など)
- 顔面神経麻痺
- めまい(良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、メニエール病など)
- 難聴(老人性難聴、突発性難聴)
特に、以下のような方はご相談ください。
鼻科疾患
慢性鼻副鼻腔炎
内服治療や処置治療でも鼻水や鼻づまりが続き治癒しない場合,鼻にポリープがあり薬物治療の効果が期待できない場合は、手術を行うことにより改善が期待できます。内視鏡を用いて鼻の中を観察しながら手術をします。通常4日前後の入院ですが、病状、病院までの来院時間、ご年齢、合併症の有無に応じて日帰り、一泊の短期間の入院でも治療を行っています。
好酸球性鼻副鼻腔炎
指定難病の一つである好酸急性副鼻腔炎は嗅覚障害を来しやすく、手術を行っても再発することがあること、気管支喘息を合併しやすいことが特徴として挙げられます。気管支喘息のある方は呼吸器内科にも治療を受けてもらい、当科では手術を中心とした治療を行っています。また、術後再発された場合は再手術、デュピクセント®、ヌーカラ®などを用いた薬物治療も行っております。
鼻中隔弯曲症
鼻の左右を分ける鼻中隔が彎曲して鼻閉が生じることがあります。鼻閉は睡眠障害,集中力低下,運動のパフォーマンスの低下にもつながります。薬による治療の他,手術による治療を主に行っています。





アレルギー性鼻炎、鼻づまりでお困りの方
飲み薬や点鼻薬の治療の加え、舌下免疫治療、鼻粘膜レーザー焼灼や後鼻神経焼灼術を行っています。特に症状の重たい方、薬物治療に抵抗する方には後鼻神経焼灼術が有効です


咽喉頭疾患
声帯ポリープ、浮腫性声帯、声帯結節
声帯にこれらの病変ができて発声障害が生じている場合、全身麻酔下にポリープ切除を行います。
小児で鼻づまり、いびき、睡眠時の無呼吸がある方
鼻の奥にある扁桃組織の一種、アデノイド肥大が原因となっていることがあります。 これらは日常生活における睡眠障害、注意力低下、摂食障害などにも影響することがあります。 アデノイドを切除することによりこれらは軽快します。 また滲出性中耳炎の遷延化の原因となっている場合もアデノイド切除術を行います。
急性扁桃炎を反復している
扁桃を摘出することにより、扁桃炎を起こさなくなります。
嚥下障害で難渋している
嚥下障害により誤嚥性肺炎を繰り返している場合は音声機能を喪失しますが、誤嚥防止手術の喉頭全摘出術が選択枝の一つとなります。
喉頭全摘出術後でボイスプロステーシスによるシャント発声を希望されている
喉頭を摘出すると音声機能を喪失し、代用音声の獲得が必要となります。 主な代用音声としては人工喉頭、食道発声、シャント発声があります。 シャント発声はこれらの中でも発声持続時間が長く、大きな声がでるため、良好な発声が可能となります。 現在最も多く行われているシャント発声獲得方法は、永久気管孔を穿刺して後方の食道との間にボイスプロステーシスを留置する方法です。 留置に手術が必要であること、定期的なボイスプロステーシス交換が必要であること、通院・経済的負担が生じるなどのデメリットも生じます。 他院で喉頭全摘出術を施行され、ボイスプロステーシスに関心がある方は喉頭全摘出術を施行された主治医とよく相談しご理解いただき、診療情報提供書をご用意のうえ、木曜日午後のシャント発声外来をご予約ください。
耳科疾患
中耳炎と診断されているがなかなか治らない
中耳に滲出液が溜まる状態(滲出性中耳炎)が長引くと難治性の中耳炎を発症することがあり、鼓膜チューブ留置が望ましい場合があります。
成人であれば局所麻酔、小児であれば全身麻酔での鼓膜チューブ留置を日帰りで行います。
鼓膜が穿孔し、聴力低下、耳漏が生じる慢性中耳炎には鼓膜閉鎖のための手術を行います。
鼓膜の一部が中耳内に陥凹し、進展する真珠腫性中耳炎には入院での手術治療を行っています。
めまい症状のある方
めまいを主訴に受診された患者さんは初診時に眼振検査、聴力検査、重心動揺検査を行い、必要があれば、後日に精密検査を行います。
具体的には、内耳機能の検査(温度刺激検査、video Head Impulse Test(vHIT) 、VEMP、グリセロール試験)、眼球運動の検査(視運動性眼振検査・追跡眼球運動検査)、頭部の画像検査などを行い、診断を進めていきます。
良性発作性頭位めまい症の患者さんには、ご自宅で行う運動療法をご説明させていただき、可能な場合には浮遊耳石置換法も行っています。
メニエール病の患者さんには投薬治療の他、日常生活上の注意点を説明しています。
また、難治性のメニエール病患者さんには、適応を判断のうえ、中耳加圧療法も行っています。
前庭神経炎の患者さんには、急性期には投薬治療を行い、慢性期には前庭リハビリテーションの指導を行っております。
耳鼻咽喉科の外来担当表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
耳鼻咽喉科 一般 | 午前 9:00 | 11:30 *金曜日 のみ 9:00 | 11:00 | 平山 靖子 弘中 まり 雨皿 和輝 | 天津 久郎 衣笠 竜成 | 大野 峻 山本 祐輝 | 平山 靖子 衣笠 竜成 | 天津 久郎 09:00~11:00 弘中 まり 09:00~11:00 |
午後 13:30 | 15:00 *金曜日 のみ 13:30 | 15:00 | 弘中 まり | 天津 久郎 衣笠 竜成 | ー | 天津 久郎 平山 靖子 | 栗飯原 輝人 13:30~15:00 |
- 青字は専門診療科目、赤字は再診予約の方のみとなっております。
- 赤マス(-印)の日は休診日です。
- 全診療科で予約診療制度を導入しています。
- 初診・再診に関わらず、予約センターにて診療予約が可能です。
(予約センター直通電話番号:06-6585-2729) - 都合により、休診または代診となる場合があります。ご了承ください。
耳鼻咽喉科 医師紹介

- 経鼻内視鏡手術
- 咽喉頭疾患
- 喉頭摘出後の代用音声獲得
- 大阪市立大学医学博士
- 日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門研修指導医
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本気管食道科学会認定気管食道科専門医
- 身体障害者福祉法第15条指定医(聴覚・平衡機能障害、音声・言語機能障害、そしゃく機能障害)
- 日本耳鼻咽喉科学会
- 日本頭頸部外科学会
- 日本気管食道科学会
- 日本頭頸部癌学会
- 日本鼻科学会
- 日本癌治療学会
- 日本神経内視鏡学会
- 頭蓋底外科学会
- 経鼻内視鏡手術
- 日本耳鼻咽喉科学会
- 日本鼻科学会
- 耳鼻咽喉科臨床学会
- 耳鼻咽喉科一般
- 日本耳鼻咽喉科学会
- 耳鼻咽喉科臨床学会
- 日本めまい平衡医学会
- 耳鼻咽喉科一般
- 嗅覚・味覚障害
- 内視鏡下鼻副鼻腔
- 頭蓋底手術
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医・指導医
- 日本気管食道科学会 専門医
- 日本鼻科学会 鼻科手術暫定指導医
- 身体障害者福祉法第15条指定医(聴覚・平衡機能障害、音声・言語機能障害、そしゃく機能障害)
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本アレルギー学会
- 日本生理学会
- 日本鼻科学会
- 日本頭蓋底外科学会
- 日本神経内視鏡学会
- 日本味と匂学会
- Association for Chemoreception Sciences (AChemS)
- 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会
- 日本頭頸部外科学会
- 日本頭頸部癌学会
- 耳鼻咽喉科臨床学会
- 日本耳科学会
- 日本気管食道科学会
- 日本口腔・咽頭科学会
- 日本小児耳鼻咽喉科学会
耳鼻咽喉科の実績
2024年手術件数
種別・術式 | 症例数 | |
---|---|---|
耳科手術 | 計 73件 | |
鼓室形成術 | 1 | |
鼓膜チューブ挿入術 | 22 | |
乳突削開術 | 1 | |
鼓膜切開術 | 48 | |
先天性耳瘻管摘出術 | 1 | |
鼻科手術 | 計 256件 | |
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅱ~Ⅴ型 | 95 | |
内視鏡下鼻中隔手術Ⅰ型(骨・軟骨手術) | 54 | |
鼻骨変形治癒骨折矯正術(形成外科合同) | 4 | |
内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型(下鼻甲介手術) | 54 | |
下甲介粘膜レーザー焼灼術 | 38 | |
経上顎洞的顎動脈結紮術 | 2 | |
鼻副鼻腔腫瘍摘出術 | 2 | |
経翼突管神経切断術 | 4 | |
鼻茸摘出術 | 2 | |
経鼻的下垂体腫瘍摘出術(脳神経外科合同) | 1 | |
口腔咽喉頭手術 | 計 82件 | |
扁桃摘出術 | 62 | |
アデノイド切除術(経鼻) | 6 | |
アデノイド切除術(経口) | 2 | |
喉頭微細手術 | 4 | |
鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(消化器内科合同) | 1 | |
扁桃周囲膿瘍切開術 | 7 | |
頭頸部手術 | 計 12件 | |
耳下腺腫瘍摘出術 | 1 | |
頬部膿瘍切開術 | 1 | |
唾石摘出術 | 1 | |
気管切開術 | 9 |