
理念と行動基準
基本理念
愛を原理とし、秩序を基礎とし、進歩を目的とする
方針
質の高い全人的な医療・介護・予防をシームレスに展開し、皆様に愛され信頼される存在となります
行動規範
- 私たちは感性を磨き、自らを高めていきます
- 私たちは一人一人の人格を尊重し幸せな暮らしを支えます
- 私たちは明るい健全な運営を行い社会へ貢献します
- 患者さんはいつでも、診断、治療、予防及び今後の見通しについて、丁寧に納得できるまで、親切で思いやりのある十分な説明を受けることができます。
- 患者さんは十分な説明を受けた上で治療法などを選ぶことができます。
- 患者さんは医療の診断、治療などの段階でセカンドオピニオンについて担当医に相談することができます。
- 患者さんはその他の健康上や日常生活に関する質問に対して、十分な説明を受けることができます。
- 患者さんについて知り得た情報のすべては厳正に秘密が 守られます。
- 患者さんには健康、病気、生活等、医療上必要なことについての情報を提供していただきます。
- 患者さんには納得した上で受ける治療の方針を守り、治療効果を上げるよう協力していただきます。
- すべての患者さんが適切な治療を受けられるようにするため、他の患者さんの治療や病院職員の医療提供に支障を与えないよう配慮していただきます。
- 患者さん、ご家族さまから、当職員に対するお心付け(食べ物やお花なども含みます)は、一切お断りしています。
- 私たちは、全ての医療行為を行うにあたり、患者さんに対して事前に説明します。
ただし、緊急を要する際は、事後説明となる場合があります。
(緊急を要する例)- 突然の心肺停止状態
- 出血性ショック
- 意識障害を伴う状態 など
- 主治医は、手術、麻酔、輸血、および侵襲性があると判断される検査・治療などに関しては文書を用いて説明します。
ただし、血液検査、尿検査、単純レントゲン検査、超音波検査など、侵襲性が少ないと判断される検査・治療などに関しては口頭で説明します。 - 主治医は、以下の項目について患者さんへ情報提示・説明を行ったうえで承諾と同意を得ます。
- 患者さんの病名、病態
- 医療行為の目的、必要性、方法
- 医療行為によって予測される効果
- 医療行為に伴う危険性と偶発症発生時の対応
- 代替可能な医療行為の有無とその内容
- 何も治療を行わなかった場合に予想される経過 など
- 主治医が患者さんへ説明する際、可能な限り担当看護師などが立ち会います。また、患者さんも可能な限りご家族の立会いをお願いします。特に、患者さんが未成年の場合、又は意思決定が困難であると判断される場合、ご家族、もしくは法定代理人などの承諾と同意が必要です。
- 主治医・患者さん(ご家族、もしくは法定代理人)は同意書に署名を行い、当院と患者さん双方で確認できるように保管します。
- 患者さんは、同意書提出後に意思が変わった場合、同意を取り消すことができますので主治医へお申し出ください。取り消したことで患者さんが今後の診療を受けるにあたり、何ら不利益になることはありません。
- 患者さんはセカンドオピニオンを希望する場合、主治医へお申し出ください。
- 症状、病歴、服用している薬の内容、各種アレルギー等、必要な医療情報を的確に確認するため。
- 避けられないリスクを伴う処置や処方の副作用等について、適切に理解して判断していただくため。
- 未成年者は、法的には保護者の同意がないと適切な契約ができないため。
- 中学生以下の方は保護者同伴をお願いします。
(継続受診で、初回受診時に保護者の同意が得られている場合はこの限りではありません。) - 中学卒業後~20歳になるまでの方について
- 受診することを保護者が知っているか本人に確認することがあります。
- 保護者が知らなければ、診察前に本人から保護者へ連絡するようお願いすることがあります。
- 診察後、保護者への報告を本人に行ってもらうよう伝えることがあります。
- 重要な意思決定等は職員から保護者にご連絡することがあります。
- 宗教上の理由等により輸血を拒否する信念は、人格権を構成する信教の自由に基づく権利であることを理解し、尊重します。
- 輸血拒否の意向をお持ちの患者さんに対して、その事を理由に診療をお断りしません。
- 不必要な輸血はいたしません。しかしながら、輸血により生命の危険が回避できる可能性があると判断した場合は、患者さんの意識の有無や年齢に関わらず輸血を実施いたします。
- あらかじめ輸血が避けられないと判断されるにもかかわらず、輸血の同意を頂けない場合、他医での治療をお勧めします。
- 患者さん・ご家族から提示される「免責証明書」等の絶対的無輸血治療(※2)に同意する文書の受理、署名はいたしません。
- ※上記時間外に説明を求められてもお断りする場合があります。
- ※診療科によっては勤務時間が異なる場合があります。
- ※診療上、病状の変化や緊急時について医師が判断した場合には、この限りではありません。
行動指針
自己研鑽 ~ Self Improvement ~
常に自己を振り返り、自己研鑽に努めます
顧客志向 ~ Customer Engagement ~
あらゆる顧客と愛着ある深い絆を築きます
プロ意識 ~ Pride of a Professional ~
自分たちの仕事に責任と誇りをもって取り組みます
共働・協調 ~ Teamwork ~
チームの一員であることを意識した行動の実践に努めます
意識改革 ~ Motivation & Challenge ~
変わることを恐れず、新しいことへの挑戦を行います
患者さんの権利
患者さんへのお願い
医療行為に関する説明と同意の指針
未成年者の受診に際して保護者の方へのお願い
2022年4月から民法の改正により成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
これまで20歳未満の方は保護者の同意が必要であったため、未成年者が保護者の同意を得ずに契約した場合には、民法で定められた「未成年者取消権」によって、その契約を取り消すことが可能となっていました。しかし、今回の民法の改正により18歳ならびに19歳の方はその契約解除ができなくなります。
契約には様々なルールがあり、そうした知識がないまま契約を交わすことでトラブルに巻き込まれる可能性もあります。また、当院で行っている診察、治療、手術についてもやり直しのきくものではありません。
そこで、様々な消費者被害の可能性が考えられるうちは、現行どおり20歳未満の患者さんの診察・治療についてはこれまでどおり保護者の同意が必要と判断しました。
つきましては、当院では、20歳未満の方の受診に際して保護者、法律上の代理人等の同伴をお願いいたします。
同伴をお願いする理由
上記理由を踏まえた当院の方針
緊急時(すぐに適切な処置を行わないと重大な後遺症や生命の危険があると担当医が判断する時)には保護者のご承諾なしに診断、治療を開始いたします。
やむを得ず保護者の方が同伴できない場合には、電話での診療の確認、説明や同意をお願いすることがありますので、必ずご連絡が取れるようご配慮願います。 ご連絡が取れない場合や診療の内容により、担当医の判断で診療をお断りさせていただく場合があります。その際は、後日改めて同伴でご来院頂きますようお願いいたします。
ご不便をお掛けすることもあるかと存じますが、安全・安心な医療の提供のため、ご理解・ご協力のほど、宜しくお願いいたします。
輸血を拒否する患者さんに対する当院の方針
相対的無輸血治療(※1)を輸血療法の基本方針として、これを基に下記の対応をおこないます。
※1「相対的無輸血治療とは」
可能な限り無輸血治療に努力するが、「輸血以外に救命手段がない」事態に至った場合には輸血をおこなうという考え方
※2「絶対的無輸血治療とは」
患者さんの意思を尊重し、たとえいかなる事態になっても輸血をしないという立場・考え方
医師の働き方改革に伴う、病状説明などの勤務時間内実施について
協力のお願い
医療従事者の長時間労働改善への取り組み
当院では、患者さんに安全で安心な医療を受けて頂くため、病状や治療方針の説明、インフォームド・コンセントを出来るだけわかりやすく行うことにしております。
この病状説明などについては、できる限り患者さんやご家族のご意向に沿って実施しておりました。
当院においても、医療の質や安全を確保しつつ、持続的な医療を確保するため、医師をはじめとする医療従事者の負担軽減と労働時間の短縮に向けた取り組みの一つとして、現在行っております病状説明等については、医師が緊急と認めた場合を除き、平日の勤務時間内に限らせていただきます。
病状説明等の対応時間
平日の勤務時間内(9時00分から17時00分まで)
患者さん、ご家族の皆様におかれましては、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
2023年4月1日
社会医療法人 きつこう会 多根総合病院
病院長 小川 稔