中央検査部
中央検査部について
中央検査部では、高度な知識と技術を持つ各専門分野の臨床検査技師が、精密な機器を駆使して検査を行っています。
中央検査部の概要
臨床検査の進歩は、客観的なデータに基づく近代的な医療の発展に大きく貢献してきました。
また、今日の医療は多くの専門職種の連携によって成り立っています。検査の高度化はそれに習熟した専門職の存在なくしてはありえません。
中央検査部では,高度な知識と技術を持つ各専門分野の臨床検査技師が、精密な機器を駆使して検査を行っています。
当院の検査部門は大きく分けて、検体検査室、中央採血室、生理機能検査室、病理検査室、細菌検査室の5つからなり、検体検査部門が輸血関連検査および血液製剤の保管管理を行う輸血部門の業務も兼ねています。
臨床検査は、常に進歩しており、種類が多くなり、機械は複雑化、精密化しています。
当院の中央検査部においても常に新しい技術を取り入れて高度なレベルを保つべく研鑽に励んでいます。
次世代の優秀な人材育成のための教育にも力を入れています。
中央検査部の理念
- 迅速で正確な検査データを提供します。
- 常に最新技術の情報を収集し技術の向上をめざします。
- 患者さんには思いやりのある対応に努めます。
- 当院の他部門との連携を図り、チーム医療を推進します。
検体検査室
検体検査室では、生化学検査、尿一般検査、血液検査、免疫血清検査、輸血検査を実施しています。 24時間体制で検査を実施しており、緊急検査項目においては約40分で報告しています。
中央採血室
中央採血室では、臨床検査技師がすべての外来患者さんの採血を行っています。 待ち時間平均約5分で採血を実施しています。 検査の追加依頼があったときには、再採血をなるべくしなくて済むように検体検査室と連携して業務をしています。
生理機能検査室
生理機能検査とは、医師の指示のもとに患者さんに臨床検査技師が直接に接し、身体の構造や機能に関するさまざまな情報を専門の機械で読み込み解析する検査です。
心電図検査
心電図検査とは、手首、足首、胸部に電極を付け、心筋が活動したときに生じる微弱な電気信号の変化を曲線として記録したものです。 心電図だけから疾病の診断を行うことは極めて困難です。 心疾患の診断は、病歴や理学的所見、他の検査において総合的に評価されます。 潜在性不整脈や狭心症の発見のために運動負荷検査やホルター心電図検査も行っています。
末梢動脈検査
血圧脈波検査装置(ABI/CAVI) ABIは下肢動脈の狭窄や閉塞を評価する指標です。 CAVIは大動脈を含む心臓から下肢の動脈硬化を反映する指標です。 四肢の血圧を測定する簡便な検査で、下肢の動脈や全身の動脈硬化の程度が判断できます。
不整脈検査装置
ホルター心電図は小型軽量の装置をつけていただくことによって、一日の長時間にわたる心電図を記録することができます。 動悸や失神、胸痛など不整脈や狭心症の診断に使用する装置です。
24時間自由行動下血圧(ABPM)
高血圧の診断と治療において、夜間高血圧(睡眠中の高血圧)や早朝高血圧は脳卒中や心筋梗塞と深く関連しています。 24時間血圧を測定することによって、高血圧のパターンを分析し、薬剤の量や投与のタイミングを変更する参考になります。
超音波検査
超音波とは、人間の耳には聞こえない高い周波数の音のことです。 この超音波を体表から体内に送り、各所で反射した超音波を捉え、その信号から生体内部を画像として抽出します。 臓器に異常がないか、病変の質や程度はどうかと調べていく検査です。 患者さんに苦痛を与えず、侵襲もなく、さまざまな臓器をリアルタイムに検査できます。
当検査室では、主に心臓、腹部、乳房、甲状腺、頸動脈、下肢血管などを対象とした検査を行っています。
肺機能検査
肺機能検査とは、肺を出入りする空気の量や息を吐く強さを測定して、肺が正常に機能しているかを調べるものです。 肺気腫、肺線維症、気管支喘息などの呼吸器の病気や、全身麻酔での手術が可能かの判断に用いられます。
脳波検査
脳波検査とは、脳の電気活動を波形(脳波)として記録します。
脳波は状態によって波形が変わります。検査では起きているとき、寝ている時の脳波を調べます。また、目を開けたとき、光を当てたとき、深呼吸を繰り返したときなどの脳波の変化を見ることもあります。
この検査は、てんかん、脳血管障害、脳腫瘍、意識障害、頭痛など、脳の機能異常を示す疾患に役立ちます。
病理検査室
病理検査とは、病気で異常になった部位を見て、どのような変化があるのか、どのような状態なのか、原因は何かなどを読み解いていく部門です。病理部門は病理解剖、組織診断、細胞診断の3つに分けることができます。
病理解剖
病理解剖とは、病気で亡くなった方を対象にして、臨床診断の妥当性、治療の効果の判定、直接死因の解明、続発性の合併症の発見などを目的に実施します。
組織診断
組織診断とは、がんなどが疑われる組織の一部を採取し、病理検査技師が薄切と染色を施し、病理医が顕微鏡でがんかどうかを診断します。
また、病気の程度を判定し治療方針を決めることもしています。手術で切除した臓器からも標本を作製し、病変の悪性の有無、進行度などを調べ、より正確に診断します。
手術中の迅速診断にも対応しています。
細胞診断
細胞診断とは、文字通り「細胞を見て診断する」ことです。ヒトの身体は1兆個もの細胞からできており、「病気になる=細胞が病む」ことなのです。
細胞を詳しく調べれば、多くの場合に病気の特定が可能です。患者さんの細胞を調べて診断を下すのが細胞診断です。
細菌検査室
細菌検査室では、喀痰や尿、血液などから感染症の原因となっている細菌の培養・同定検査を行い、有効な抗菌薬を見つけるために薬剤感受性試験を実施しています。
救急外来患者における染色による顕微鏡下での検査では24時間体制で実施し、同定検査では新しい検査技術として質量分析を利用した細菌同定により、迅速に結果報告しています。
また、原因微生物の検出頻度やMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの薬剤耐性菌の検出状況などの統計データを報告し、感染対策チームの一員としてチーム医療に参画しています。
中央検査部 医師紹介
- 日本病理学会認定専門医
- 組織病理診断学
- 日本病理学会認定病理専門医
- 日本臨床細胞学会細胞診指導医・専門医
- 日本臨床検査医学会臨床検査管理医
- 日本病理学会
- 日本臨床細胞学会
- 日本臨床検査医学会
中央検査部の実績
超音波検査の実績
項目 | 件数 |
---|---|
経胸壁心エコー | 3861件 |
頸部エコー | 778件 |
経食道心エコー | 47件 |
腎動脈エコー | 30件 |
腹部エコー | 3933件 |
下肢動脈エコー | 84件 |
体表面エコー | 1358件 |
下肢静脈エコー | 462件 |