
ペインクリニック
対象疾患
- 頭痛・顔面痛
三叉神経痛・慢性頭痛・片頭痛・筋緊張性頭痛など - 首・肩・腕の痛みやしびれ
頸椎症・五十肩・帯状疱疹(ヘルペス)痛・テニス肘・手根管症候群など - 腰・足の痛みやしびれ
脊柱管狭窄症・仙腸関節障害・坐骨神経痛・下肢血行障害・筋筋膜性疼痛など - 手術の傷の痛み(術後痛)
乳がんや肺の手術後は特に痛みが残るといわれています。 - また、がんの痛み・抗がん剤や糖尿病によるしびれなど「痛み」・「しびれ」全般
ペインクリニックの特徴
ブロック治療は非常に有効な治療法ですが、以前は、神経ブロックはレントゲン室で行われることが多く非常に時間がかかる処置でありました。しかし最近ではほとんどのブロックは外来診察室にて超音波(エコー)でおこなうことで簡便に行うことができるようになりました。また神経ブロックは体の深部の組織を狙うことが多く危険を伴います。超音波(エコー)ではレントゲンでは映らない血管や神経の走行が確認できるため、日本ペインクリニック学会認定専門医が安全に質の高いブロック治療を提供します。
頚椎症に対して星状神経節ブロックをエコーガイド下に行った症例

頸部は血管などの重要な臓器が多く注射は危険ですが、エコーガイド下に行うことで血管や神経を確認し安全に注射することができます。
頚椎症に対して頸椎神経根ブロックをエコーガイド下に行った症例

神経を確認することで他の部位への影響を少なくし、かつ診断も行えます。
坐骨神経痛に対する梨状筋ブロックをエコーガイド下に行った症例

マッサージなどでは深部の筋肉まで効果が十分には出ませんが、ブロック注射により硬くなった筋肉を柔らかくすることで神経の圧迫を取り除きます。
部位によっては超音波(エコー)では施行できないブロックもありますので、その場合にはレントゲン室でのブロック注射を行います。
脊椎手術後に下肢痛が残った患者に対して透視下に神経根ブロックを行った症例

脊髄から派生する神経根を造影剤で走行を確認してブロック注射を行います。
椎間関節症に対して透視下に椎間関節ブロックを行った症例

脊椎の変形がみられると背骨を支える椎間関節が痛みの原因となることがあります。
- トリガーポイント注射などブロック治療よりも侵襲的でない治療法も選択できます。 ブロック注射に抵抗感がある患者様には、より体の表面を狙ったトリガーポイント注射やFasciリリース(筋膜リリース)注射なども行います。肩こりや寝違え・軽度の腰痛などにも適応があります。
- 日常生活を考慮し、鎮痛剤の調整をおこないます。また漢方薬の併用も積極的におこないます。
痛みが慢性化すると、鎮痛剤を多く内服してしまい副作用の心配もあります。当科では痛みの治療を開始する前 に患者様と十分に相談し、治療目標を設定します。そうすることで最小限の内服薬で抑えられます。また、一般的に副作用が少ないと言われている漢方薬にも痛みに対して効果があるものがあります。そのような漢方薬を併用することで日常生活の改善をはかります。 - 他院や他科から神経ブロック療法が適応となる疾患にも対応いたします。
例:突発性難聴に対する星状神経ブロック・四肢血行障害(虚血痛)に対する交感神経ブロック・拘縮に対する除痛下リ ハビリテーション・痙縮に対するボツリヌス注射・がん性疼痛に対するくも膜下フェノールブロック・術後痛に対する種々のブロック治療など
ペインクリニックドクタープロフィール
河合茂明(かわい しげあき)
役職
専門分野
ペインクリニック/緩和ケア/麻酔/漢方
資格・専門医・指導医等
- 大阪市立大学医学博士
- 日本ペインクリニック学会認定ペインクリニック専門医
- 日本麻酔科学会認定麻酔専門医・認定医
- 麻酔科標榜医
- がん診療に関わる医師に対する緩和ケア研修会修了
所属
- 日本ペインクリニック学会
- 日本麻酔科学会
- 日本臨床麻酔学会
- 日本東洋医学会
- 日本緩和医療学会
メッセージ
緩和医療の痛みだけでなく、筋肉や内臓などの様々な痛みの治療を行います。
ペインクリニックの業績一覧
発表年月日 | 発表誌・発表学会 | 業績科目 | 共演者など | |
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2019.7.20 | 日本ペインクリニック学会第52回大会 | 局所でのブロックにより坐骨神経痛に複数部位の関与が示唆された1症例 | 河合 茂明, 横川 直美, 橋村 尚香, 松廣 絢子, 旭爪 章統 | 学会発表 |
発表年月日 | 発表誌・発表学会 | 業績科目 | 共演者など | |
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2018.5.20 | 痛みと漢方Vol.28,109-112 | 後腹膜腫瘍術後の遷延する痛みに対して治打撲一方が奏功した2症例 | 矢部充英, 河合茂明,山崎広之, 舟尾友晴, 西川精宣 | 論文 |
2018.6.2 | 第48回関西ペインクリニック学術集会 | 開胸術後疼痛症候群の治療中に肺癌の再発と診断された1症例 | 藤田麻耶, 河合 茂明, 山崎 広之, 矢部 充英, 舟尾 友晴, 西川 精宣 | 学会発表 |
2018.7.21 | 日本ペインクリニック学会第52回大会 | 開胸術後痛にブプレノルフィン貼付剤が著効した1症例 | 矢部充英, 舟尾友晴, 河合茂明,山崎広之, 西川精宣 | 学会発表 |
2018.7.21 | 日本ペインクリニック学会第52回大会 | 腰椎圧迫骨折に対する椎体穿孔術後に神経根症が顕在化した症例 | 藤田麻耶, 河合 茂明, 山崎 広之, 舟尾 友晴, 矢部 充英, 西川 精宣 | 学会発表 |
発表年月日 | 発表誌・発表学会 | 業績科目 | 共演者など | |
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2017.5.13 | 第47回関西ペインクリニック学術集会 | 持続硬膜外ブロック施行後に顔面浮腫の増悪を認めたパンコースト腫瘍の1症例 | 藤田麻耶, 矢部充英, 河合茂明, 山崎広之, 舟尾友晴, 西川清宣 | 学会発表 |
2017.7.21 | 日本ペインクリニック学会第51回大会 | 開胸術後痛の遷延リスクの検討 | 稲田 陽介, 舟尾 友晴, 河合 茂明, 山崎 広之, 矢部 充英, 森 隆, 土屋 正彦, 西川 精宣 | 学会発表 |
第2回臨床麻酔医会Award | 持続硬膜外ブロック下でのリハビリテーション後に大腿骨不顕性骨折と判明した左下肢痛の1症例 | 河合 茂明, 舟尾 友晴, 山崎 広之, 池永 十健, 矢部 充英, 西川 精宣 | 優秀賞 | |
Life Sciences 2017,187:9-16 | Neuropathic pain attenuates ischemia reperfusion injury through β2-adrenergic pathway. | Kawai S, Yamada T, Matsuura T, Funao T, Nishikawa K. | 論文(学位論文) |
発表年月日 | 発表誌・発表学会 | 業績科目 | 共演者など | 2016.5.14 | 第46回関西ペインクリニック学術集会 | ブプレノルフィンが著効した難治性帯状疱疹関連痛の1症例 | 矢部充英, 舟尾友晴, 山崎広之, 池永十健, 河合茂明, 西川精宣 | 学会発表 |
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2016.5.27 | 日本麻酔科学会第63回学術集会 | 神経障害性疼痛は交感神経β2受容体を介して酸化ストレスに心筋保護的に作用する | 河合茂明, 山﨑広之, 萩原千恵, 山田徳洪, 西川精宣 | 学会発表(優秀演題) |
2016.6 | ペインクリニック誌 37巻6号 Page777-780 | 持続硬膜外ブロック下でのリハビリテーション後に大腿骨不顕性骨折と判明した左下肢痛の1症例 | 河合 茂明, 舟尾 友晴, 山崎 広之, 池永 十健, 矢部 充英, 西川 精宣 | 論文 |
2016.7.8 | 日本ペインクリニック学会第50回大会 | 発症後早期に持続硬膜外ブロックを行った帯状疱疹痛症例の検討 | 山崎 広之, 矢部 充英, 河合 茂明, 池永 十健, 舟尾 友晴, 西川 精宣 | 学会発表 |
2016.7.8 | 日本ペインクリニック学会第50回大会 | ペインクリニックでの鎮痛治療により骨折整復術後の可動域制限に器質的原因の関与が判明した2症例 | 河合茂明, 舟尾友晴, 山崎広之, 矢部充英, 森隆, 土屋正彦, 西川精宣 | 学会発表 |
2016.11.4 | 日本臨床麻酔学会第36回大会 | 重症妊娠高血圧症患者の全身麻酔下帝王切開術直後に全身性痙攣発作を生じた1例 | 木村 文, 河合 茂明, 重里 尚, 山田 徳洪, 西川 精宣 | 学会発表 |
発表年月日 | 発表誌・発表学会 | 業績科目 | 共演者など | |
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2015.7.24 | 日本ペインクリニック学会第49回大会 | 当科における星状神経節ブロック施行患者数の推移 | 舟尾友晴, 河合茂明, 山崎広之, 池永十健, 高橋陵太, 矢部充英, 西川精宣 | 学会発表 |
2015.10.28 | Annual Meeting, American Society of Anesthesiologists | Neuropathic Pain Diminishes Cellular Damages at Ischemia-reperfusion Injury in Cardiac Myocytes | Shigeaki Kawai, Hiroyuki Yamasaki, Tokuhiro Yamada, Kiyonobu Nishikawa | 学会発表 |